キッチンカーの出店におすすめの場所は?選ぶポイントや探し方を解説
昨今の新型コロナウイルス感染症拡大によって、キッチンカーが注目されています。これまで実店舗で営業してきた店がキッチンカーを導入するケースも増えてきました。一方、キッチンカーは出店場所が売上に大きく影響するため、場所選びが非常に重要です。どこが自分の店にとって最適な場所なのか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
この記事では、キッチンカーを出店する際に押さえておくべき場所選びのポイントと探し方を解説します。
キッチンカーの出店場所を選ぶときのポイント
出店料・マージン
基本的に、キッチンカーでの出店には定額費用もしくは売上の〇%といった形で出店料を支払う必要があります。そのため、想定される売上と材料費や人件費、出店料といった経費を支払って生まれる利益をできる限り正確に計算することが重要です。
定額費用と売上に応じた費用のどちらがよいかは店によって異なります。ある程度大きな売上が想定される場合は定額費用のほうがよいこともありますが、売上がハッキリと読めない場合は売上に応じた費用のほうが安心です。
事前に下見・リサーチを徹底する
出店料の安さのみを重視したり「どこでもいいから出店できればよい」という考えに陥ったりすると、十分な利益を得られない可能性があります。キッチンカーは、実店舗以上に周辺の状況が売上に影響を及ぼすためです。
集客力や客層、周辺の競合などは必ず事前にリサーチしておきましょう。特にイベントなどでの出店が成功するかどうかは、イベント自体の集客にかかっているといっても過言ではありません。イベントのコンセプトや過去の実績をしっかりと調べましょう。
無許可営業は絶対にNG
キッチンカーには場所を選ばずに出店できるイメージがありますが、出店には行政の許可が必要です。無許可で路上販売を行うと道路交通法違反、公園の場合は都市公園法によって罰せられる可能性があります。「空地だから」「公園は誰でも入れるから」という安易な考えでの出店は厳禁です。
自分で許可を取得することに不安がある場合は、キッチンカーの出店を募集しているイベントなどへの参加から始めてみるのもよいでしょう。運営者は出店の申請についても詳しいケースが多く、今後の参考にもなります。
キッチンカーの出店場所におすすめなのはココ!
キッチンカーの出店場所におすすめなのはココ!
イベント関連への出店は、キッチンカーの実績を積むために役立ちます。イベントの場合、主催者が募集をかけているケースが多いでしょう。メリットは一定の集客が望めることです。一方、競合が多く他店に埋もれてしまう恐れもあります。人気店の応募が多いイベントでは、出店自体が難しいのが実情です。
初めから大規模なイベントでの出店はハードルが高いため、小規模なイベントでの出店からスタートして実績を積みましょう。
オフィスビルや団地、マンションの空きスペース
オフィス街のランチタイムは、多くのビジネスパーソンがキッチンカーを利用します。デッドスペースを有効活用したいという不動産オーナーも多いため、出店場所としては有力な選択肢です。
オフィス街では平日でも安定した集客が見込めるため、売上の見通しを立てやすくなります。最近では新型コロナウイルスの感染リスクを懸念したテレワークの増加に伴い、オフィス街のみならず団地やマンション、住宅街などに出店するケースも増えています。
ショッピングモール・観光施設・遊園地
土日や祝日に売上を伸ばしたい場合は、ショッピングモールへの出店がおすすめです。場所によっては平日も安定した集客が見込めます。ショッピングモールはオフィス街などと比較して家族やグループでの利用が多く、高い客単価が期待できます。 施設内にすでにある店舗との競合は極力避けましょう。似通った商品を提供するキッチンカーについてもリサーチが必要です。
役所・役場・公園などの公共施設
これまで役所や役場、公園などの公共施設では、特別なイベントなどがない限りキッチンカーの出店は珍しいものでした。しかし、昨今ではコロナ禍の影響により、公共施設でキッチンカーを受け入れる動きが広まっています。
役所や役場では職員が多く利用するほか、施設に訪れる人の利用も見込めます。公園は競合が少ないケースも多く、密を避けてランチを食べたい人や子連れの親が利用するといったメリットも期待できるでしょう。
道の駅・サービスエリア
道の駅やサービスエリアは、曜日を問わずに一定の集客が見込めるという魅力があります。客層が広く「この商品は受け入れられない」というリスクも低いため、出店場所としてはメリットが多いと考えてよいでしょう。
一方で出店スペースが限られたり、すでに固定のキッチンカーがいたりと制約が多いことも事実です。施設内にレストランなどがある場合は、運営者側が競合を避けようとするために出店交渉が難航することも少なくありません。検討にあたっては綿密な下調べをすることが重要です。
大学構内
大学構内での出店は、客層が通学する学生に限られます。平日に出店して土日は休むなど大学の動きに合わせてプランを立てられるため、安定した経営を重視する店に向いている出店場所です。ターゲットが絞られるため商品開発もしやすいでしょう。
一方で収入がある社会人をターゲットとする場合とは異なり、商品の単価については考慮が必要です。学食がある場合は、競合することも考えて検討する必要があります。
キッチンカーの出店場所の探し方
貸しスペースのマッチングサービス
最近では、空いているスペースを貸したいオーナーとキッチンカーを出店したい人をつなげるマッチングサービスが登場しています。主にインターネット上でサービスが提供されているため、現地に足を運ぶ前の下調べや候補の絞り込みに適しており、手軽に利用できる点も大きなメリットです。
一方で出店料とは別に登録料や仲介手数料がかかったり、直接交渉より出店料が割高になったりするケースもあります。事前に売上の見込みを明確にし、費用対効果を検証した上で利用することが重要です。
地域情報のポータルサイト・SNS
広く地域の情報を交換するためのポータルサイトでも、キッチンカー出店場所の情報を得られることがあります。エリアを限定しているため、よりローカルな情報を得やすい方法です。多くの場合は無料で情報提供を受けられます。また、SNSなどで出店場所の募集をかけるケースも多くなっています。
しかし、ポータルサイトやSNSはあくまでも情報提供のみである場合が多く、条件交渉などは自分で行うのが一般的です。出店したいエリアがすでに決まっている場合に活用するとよいでしょう。
自治体・商工会議所・観光協会
地域のイベントやお祭り、公共施設での出店を希望している場合は、自治体など公的機関から情報収集するのが効果的です。自治体や商工会議所から情報提供を受ける場合は登録料や審査が必要なこともあるものの、信用度は高いと考えてよいでしょう。
地域振興や地域創生の一環としてキッチンカーの出店を活用しているケースが多いため、少なからず地元とのつながりを重視されます。
キッチンカー仲間との情報共有
キッチンカーの出店場所は多くの人が悩むポイントです。出店場所を探している人や、すでにキッチンカーの出店経験がある人とつながりを持っておけば、より詳しい情報を入手できる可能性もあります。
お互い競合となり得る相手ではありますが、仲間を増やすことによる相乗効果や有益な情報交換を期待する人も少なくありません。出店場所はもちろん、出店料や集客に関する詳細な情報を入手するためにも積極的にコミュニティに参加しましょう。
自分で探して直接交渉
自分でデッドスペースを探してオーナーに直接交渉するという方法もあります。しかし、条件交渉は簡単ではありません。極端に高い出店料を提示される可能性もあります。トラブルを避けるためにも事前の下調べを十分に行ったり、専門知識を持つ人物に交渉を代行してもらったりするなどの工夫が必要です。
キッチンカーの出店は、近年多くの事業者や個人事業主が注目しています。一方で、キッチンカーの導入費用や出店料、出店場所の選定、営業許可の申請など、さまざまな手間と費用がかかることも事実です。ぜひ、一度キッチンカー・移動販売車をご利用いただいたお客様の事例紹介をご覧くださいませ。 ⇒ 事例紹介はこちら