大阪でケータリングカーを経営したい人必見!おすすめスポットや営業許可取得の注意事項を解説します
決まった場所でしか営業ができない店舗とは違い、ケータリングカーがあればニーズのある場所に自ら出向いて自慢の料理を振る舞うことができます。ケータリングカーで営業をはじめるためには営業許可を取るなど、いくつかの手続きを踏まなければなりません。
特に大阪府はケータリングカー経営に適した街である一方、営業許可の取得手続きがほかの都道府県に比べて複雑であるため、詳しく説明していきます。大阪でケータリングカーの営業を検討している人は参考にしてください。
目次
大阪はケータリングカーに有利な街
大阪はケータリングカーにとって有利なポイントがいくつかある街です。大阪は国内でも有数の商業都市なので、多くのオフィスが集まっています。
また、観光地としても国内で有名なのはもちろん、海外から訪れる観光客の間でも人気が高まっています。大都市でしかも観光地として人気があれば、さまざまな人をターゲットに飲食業を展開できるでしょう。ここでは大阪がケータリングカーに有利である理由として、人の流れとコスト面について詳しく説明します。
理由その1:人が集まる街
大阪という場所は、内陸各地から流れてくる川が集まって大阪湾にそそぎ、瀬戸内海に対しても開けています。水の都として古くから港が開港され、5世紀にはすでに日本の玄関口として栄えます。江戸時代に入ると北前船の起終地として日本各地から多くの人が集まり、「天下の台所」と呼ばれるようになりました。
現代でも大阪府は東京都と神奈川県に続く全国3位の人口を誇り、2021年3月1日時点で約880万人、大阪市だけでも275万人もの人がいます。商業の街として栄え、オフィス街も多くあります。とにかく人が集まる街であり、ケータリングカーを出店できるイベントも盛んでしょう。
理由その2:高いテナント料を払わなくて済む
人口の多さでは全国3位の大阪ですが、逆に面積をみてみると全都道府県のなかで香川県についで2番目に狭小です。狭い地域でなおかつ人口が多い過密状態では、地価も高くなります。店舗を構えて飲食店を営もうとする場合、高いテナント料を支払わなければなりません。特に都市部ではテナント料がかなりの負担になることが考えられます。
ケータリングカーは、店舗を構えるためのテナント料や物件取得費用などに比べるとコストがかからないといえます。もちろん車両を準備する費用はかかりますが、通常の飲食店を持つことに比べればコストは抑えられるでしょう。もし集客ができなかった場合、店舗では簡単に移転できませんが、ケータリングカーなら自由に移動できます。街の様子や人の流れを自分で読み、戦略的に出店できるのがケータリングカーの強みです。
助成金制度が使える
大阪府で開業するにあたり、2021年4月時点で活用できる助成金制度のひとつに、「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」があります。さまざまな制度の変更に対応しなければならない中小企業や小規模事業者に対し、設備投資を支援してくれる補助金です。ケータリングカーは料理というものづくりを行い、なおかつそれを販売するサービス業であるとして補助金の対象になります。
また、これから起業しようとする人を支援する団体や事業者に対する制度として、「創業支援等事業者補助金」があります。この制度は起業する人自身が直接補助金を受け取れるものではありませんが、企業を支援してくれる団体や事業者などが補助金を活用してセミナーなどを開催していることがあります。ケータリングカーでの営業を検討するにあたって、勉強になりそうなセミナーがあれば参加してみるのもおすすめです。
助成金制度は社会情勢に合わせて新しく開始したり、公募が終了したりすることがあります。営業をはじめるタイミングで使える助成金があるかどうか、チェックしてみるとよいでしょう。
※参考
トップページ|ものづくり補助事業公式ホームページ ものづくり補助金総合サイト
大阪でケータリングカーを営業するための注意事項
実際にケータリングカーで営業するためには、さまざまな手続きをする必要があります。ただケータリングカーを購入すればどこでも自由に出店できるのではなく、まずは営業許可を取る必要があります。営業許可の条件は地域によって異なることもあるため、販売する地域での条件を確認してから車両を購入するようにしましょう。
お客様の口に入るものを提供するうえで、安心・安全であることが大切です。ケータリングカーで営業を行うにあたっては、食品衛生責任者の資格も取得しておくことが求められます。この段落では営業許可と食品衛生責任者の資格を取得する際の注意点について説明します。
大阪は営業許可を取得するのが少々複雑
営業許可申請は自分の住んでいる地域の保健所ではなく、ケータリングカーを使って実際に販売を行う予定の地域を管轄する保健所に申請し、許可を取得する必要があります。しかも大阪府はほかの都道府県に比べ、営業許可を取得するのが複雑なところがあります。
ほかの都道府県では1カ所で許可を取得すれば全域で営業が可能なところもありますが、大阪府では府内全域で営業ができません。大阪市や堺市などの政令指定都市、東大阪市・豊中市・高槻市・枚方市・吹田市・八尾市・寝屋川市の中核都市については、個別の営業許可を取る必要があり、手間や時間がかかります。
営業許可が下りるかどうかの条件も保健所によって多少の違いがあり、全く同じ基準ではありません。ケータリングカーの購入後に改造を加える必要が出てこないように、必ず事前に営業許可を得るための条件を確認しておきましょう。
何を販売するのかで営業許可の種類も違う
営業許可の条件は提供する品目によっても違ってきます。単に食品を移動して販売するだけの食品移動自動車(販売業)なのか、車両で調理や加工をして販売する食品営業自動車業(調理営業)なのか、まずは大きくこの2つに分類されます。大阪府の調理営業は設備によって1型、2型、3型に分類され、提供できるメニューの範囲に違いがあります。詳細は以下の大阪府のサイトで確認しましょう。
たとえば2型では米飯の取り扱いができるため、カレーライスを提供できますが、1型ではできません。刺身や生野菜、生クリームを使ったメニューを提供できる3型では、お寿司のほか生クリームを使ったクレープなどをメニューに入れられます。取り入れたいメニューが提供できる型の条件を満たす設備を装備するようにしましょう。
営業許可取得までの手順
営業許可を取得するまでには都道府県の違いにかかわらず、基本的に以下のような流れがあります。
1.事前に保健所に相談
2.書類提出
3.立ち合い検査
4.営業許可の交付
5.営業開始
1.事前に保健所に相談
先述したように保健所によって営業許可の条件が異なるため、事前に相談して確認しましょう。後々営業許可が下りなかったという事態にならないよう、販売するメニューと営業するために適切な設備について把握しておくことが大事です。
2.書類提出
営業するために必要な設備がわかったらケータリングカーを製作し、申請関連書類を整えて提出します。必要な書類は以下の通りです。申請する保健所によって多少違う場合もあるので、あらかじめ確認してから申請しましょう。
・食品営業許可申請書・・・1部
・営業設備の大要(一次加工又は材料供給承認書含む)・・・各2部
・自動車営業設備の平面図・・・各2部
・一次加工先の食品営業許可証の写し・・・各2部
・許可を取得される車両の車検証の写し・・・各2部
・法人名義で許可取得される場合は登記事項証明書(コピー可)
・手数料(扱う食品によって異なる)
3.立ち合い検査
営業許可を与えるにあたり、基準を満たしているかどうかの確認検査が行われます。実際に車両を持ち込んで立ち会う必要があるため、日程を調整してください。
4.営業許可の交付
検査に合格すれば「営業許可書交付予定日のお知らせ」という紙が渡されるため、予定日にその紙と認印を持参すれば、保健所で営業許可の交付が受けられます。
5.営業開始
許可が下りれば、いよいよ営業を開始できます。営業許可は有効期限が5年間です。期間内は基準を維持できるよう管理し、期間満了日の1カ月前には忘れずに更新手続きをするようにしましょう。
食品衛生責任者の資格も取っておこう
食品を扱う業務を行い、営業許可を取ろうとする際は、施設ごとに1人以上「食品衛生責任者」を置かなければならない決まりがあります。調理師や製菓衛生師、栄養士などの資格を所持している人や、食品衛生管理者となる資格を持っている人は、特に講習などを受けなくても食品衛生責任者になることが可能です。しかし、そうでない場合は養成講習を受けなければなりません。
大阪府では公益社団法人大阪食品衛生協会が開催している「食品衛生責任者養成講習会」を受講することで取得できます。講習の内容は食品衛生学が2.5時間と食品衛生法が3時間、公衆衛生学が0.5時間の3科目あり、1日で終了します。大阪府では毎月複数回講習会が開催されていますが、定員があるため日程を確認して早めに資格を取っておきましょう。
※参考
食品衛生責任者養成講習会:公益社団法人 大阪食品衛生協会
まとめ
大阪府はそもそも人口が多く商業の街として多くのオフィスがひしめくほか、日本国内はもちろん海外からも多くの人が訪れる観光地としても有名です。古くは「天下の台所」、現代でも「くいだおれの街」として知られ、まさに料理を提供する者としては勝負しがいがあるでしょう。
「T・ARA(ティアラ)」はすぐに営業をはじめられるキッチンカーや移動販売車を販売しているほか、完全オーダーメイドでのキッチンカー・ケータリングカーの製作も可能です。丁寧にオーナーの要望をヒアリングしながらプロ目線で製作の提案などをしています。ケータリングカーでの出店を検討しているならば、ぜひT・ARAにご相談ください。