移動販売車の製作方法と失敗しないためのポイント

ランチタイムのオフィス街やイベント会場で見かけることが多い移動販売車は、飲食業界で独立開業を目指すための選択肢として注目されています。一度店舗を構えてしまうと、そう簡単に移転することはできません。その点、移動販売車は営業上の自由度が高く集客が見込める場所にすぐ移動できるところが大きなメリットです。

実際に移動販売車を製作する際、ただ営業ができるだけの標準的な設備を整えればよいというわけではありません。ビジネスを成功に導くためには業態に合った車体のデザインや使い勝手の良さ、改装を依頼する業者選びまで押さえておくべきポイントがいくつかあります。

後悔することがないように、移動販売車の具体的な製作方法と失敗しないためのポイントを確認しておきましょう。

移動販売車の製作方法

移動販売車の製作には購入した車両を改装する、改装済みの車両に手を加えてカスタマイズする、オーダーメイドで注文するという3つの方法があります。製作にかかるコストや期間、自分の希望条件に合うものが手に入るかどうかなどの違いがあるため、適切な方法を選ぶことが大切です。

車両を持ち込んで移動販売用に改装してもらう

全く改装が施されていない一般的な車両を自分で購入した上で、移動販売車の製作を手掛けている業者に持ち込んで改装してもらう方法があります。未改装の移動販売車向きの中古車を購入してもよいですが、移動販売車として活用できるタイプの車両をすでに所有している場合はそれを流用できるのがメリットです。

もともと所有している車両や、リーズナブルな価格で購入できる中古車を活用できればコストを抑えられます。車両の改装にかかる費用と期間をよく検討することはもちろん、自分のやりたい業態に適したレイアウトを実現できる車両を選ぶことがポイントです。

改装済みの移動販売車をカスタマイズする

すでに改装が済んでいる移動販売車が中古車として出回っていることも珍しくありません。中古の改装済み移動販売車は、営業に必要なシンクや給排水設備、ガスコンロなどの設備が整っている点が大きなメリットです。場合によってはほとんど手を加えずにそのまま使える中古車もあるかもしれませんが、そのような車両ばかりとは限りません。

中には足りない設備をオプションで追加したりラッピングを施したりなど、希望に合うようなカスタマイズに対応している業者も多くあります。何も設備が整っていない車両を一から改装するより手間や時間をかけることなく、スピーディーに営業を開始できる方法です。

一からオーダーメイドで製作する

標準的な設備だけでは物足りない、もっと細部まで自分なりのこだわりを反映させたいという人にはオーダーメイドがおすすめです。同じ移動販売車でも扱う商品によって必要な設備が異なる場合があります。大きい冷蔵庫を設置したい、作業スペースを広く取りたい、販売カウンターを2面取りたいなど求める条件は人それぞれです。

オーダーメイドで製作することによって内装や厨房設備、販売カウンターの形状に至るまで希望の条件に合わせて理想とする1台を作れます。外装についても、見た目で扱う商品をイメージできる宣伝効果が高い個性的なデザインに仕上げることが可能です。

移動販売車の製作は自分でもできる？

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車の整備が得意な人ならば、移動販売車を自作することは可能です。ただし実際に移動販売車として営業に使えるようにするまでには、さまざまな手間と時間がかかります。まずは公道を走行する車両として車検を通さなければなりません。

移動販売車は作業台や厨房機材などの設備を装備するために大きな改造を加え、特殊な用途に使用する車両として8ナンバーを取得するケースも多くみられます。8ナンバー取得に際しては条件をクリアした上で構造変更申請も行う必要があります。

営業を行う都道府県ごとに保健所の許可も取得しなければならず、相応の知識やノウハウがなければ自分で製作を手掛けるのは難しいでしょう。

移動販売車の製作のポイント

移動販売車を製作するに当たっては車体の設計から行政手続き、改装を依頼する業者選びまでさまざまな面で気を付けるべきポイントがあります。この段落では5つのポイントをそれぞれ詳しく説明します。

オペレーションのしやすさを考慮した設計

移動販売車は単に営業するために必要な設備を整えればよいというわけではありません。移動販売車は店舗とは違って空間が限られています。その限られた空間の中で、調理をしたりお客様に対応したり調理器具や食材などを使いやすい場所に保管したりする必要があります。

効率良く営業するためには、スムーズな動線を意識したレイアウトにすることが重要です。作ってしまってから使い勝手が悪いと悩まずに済むように、実際のオペレーションを思い浮かべながら問題なく動けるようなレイアウトや設備を検討して設計しましょう。

営業場所を管轄する保健所の許可を取得できるかどうか

移動販売車は保健所に申請を行い、許可を取得できなければ営業ができません。移動販売車として許可を得るためには保健所が提示する設備基準を満たす必要があります。給排水設備の有無や容量・処理能力、シンクの数、換気設備、販売スペース・収納ケースの有無などが検査の対象です。

運転席と調理や販売を行うスペースがきちんと仕切られているかどうか、棚の位置が適切かどうかなどもチェックされます。判断の基準は保健所ごとに異なるため、営業を予定している地域を管轄する保健所の基準を把握しておきましょう。一から改装する場合、車両のサイズはもちろん必要な設備を望むレイアウトで配置できるかどうかを事前によく確認する必要があります。

お客様の目を惹くデザイン

せっかく移動販売車を製作しても、何を販売しているのか分からないような目立たないデザインでは思うような集客を望めません。人目を惹くおしゃれなデザインにすることで車体そのものが絶好のプロモーションになります。特にイベント出店や競合する移動販売車が多く集まるエリアで営業をするならば、一目でライバルよりも興味を持ってもらえる車両であることが重要です。

移動販売車は調理や販売をするためのものではなく宣伝や広告も兼ねていると考え、業態や扱う商品のコンセプトに合わせてデザインを差別化することが求められます。

実績豊富な製作会社を選ぶ

移動販売車の製作にはノウハウが必要です。製作実績が豊富な業者ならば数多くのノウハウを蓄積しているため、クライアントごとに異なる要望や業態に合わせて使い勝手の良いレイアウトで厨房設備を設置してくれます。プロモーションを効果的に行う方法まで提案してもらうことも可能です。

車両を改造して構造を変更すれば構造変更申請をしなければならないとともに、保健所での営業許可も取得しなければなりません。こうした手続きを自分で行うのは意外と手間がかかりますが、移動販売車の専門業者に依頼すればきめ細やかなサポートを受けられます。定期的なメンテナンスや車検サポートなどのアフターケアが充実しているかどうかも業者選びのポイントです。

レンタルも検討する

すでに長く移動販売車で営業することを決めているのなら、車両を購入する方がよいかもしれません。しかし通常は店舗で営業し、一時的にイベント出店などで利用したいというだけの場合、購入してしまうと維持費用が店舗と移動販売車の両方でかかります。

本格的に移動販売車を導入する前に、まずはテストで使ってみたいというケースもあるでしょう。車両の購入や改造に費用をかけてうまくいかなければ、せっかく手に入れた移動販売車を無駄にしてしまうリスクがあります。こうした用途で移動販売車を利用するなら、短納期で低コストなレンタルがおすすめです。

移動販売車の製作ならT・ARAにご相談ください

リーズナブルな料金とワンストップの丁寧なサポートをモットーとしている「T・ARA（ティアラ）」では、移動販売車の販売およびレンタル事業を展開しています。厨房設備を完備した幅広い車種のラインアップがあり、業種に合う車両を選んですぐに営業を始めることができます。

完成済みの展示車を販売するだけではなくオーダーメイドにも対応しているため、細部にこだわりたい人にはオーダーメイドでの製作がおすすめです。これから移動販売を始めたい方は、ぜひT・ARAにご相談ください。